「ありのままを映し出す」番組作りの基本は「街頭インタビュー」スタイル
「街頭インタビューが楽しいのは、人の本音が聞けるからです。だからテレビ局に入ってから、街頭インタビューばかりしています」
ひたすら街に出て、市井の人たちの声を記録し続ける。テレビマン・プジョルジョさんのスタイルは徹底して「街頭インタビュー」だ。プジョルジョさんはこう笑った。
「しんのすけさんと出会って、他人に騙されやすくなったかもしれません。
でも、騙されてもいいんです。それはそれで、いいんです」
普通の人が持つ、「その人だけの真実」をありのまま見せてくれるから、プジョルジョさんが作るテレビ番組は面白い。その根底にあるのは「しんのすけさんに渡してしまったリンゴの後悔」なのだ。
(取材/文 鎮目博道)
■プロフィール
大前プジョルジョ健太(おおまえ・プジョルジョ・けんた)
TBSテレビ ディレクター。1995年4月11日大阪府大阪市生まれ。法政大学社会学部社会学科卒業後、TBSに入社。『あさチャン!』など朝の情報番組を1年間担当した後に報道局経済部へと異動。『ラヴィット!』『サンデー・ジャポン』などの情報バラエティー番組を経て、入社5年目の22年春からは自身が立案した『不夜城はなぜ回る』を担当する。翌23年1月には優れたテレビ番組を表彰する「ギャラクシー賞」を受賞し話題を呼んだ。