高校生のときに『欽ちゃんの全日本仮装大賞』(日本テレビ系)に出場し、87年にお笑いコンビ『キッドカット』としてデビュー。『ギルガメッシュないと』で大ブレイクを果たしたイジリー岡田さんのTHE CHANGEを聞いてみた。【第2回/全2回】

イジリー岡田 撮影/柳敏彦

 テレビ東京さんで『ギルガメッシュないと』が始まったのが、1991年10月。番組は当初、皆さんが知っているようなお色気番組ではなく、情報番組でした。レギュラーが決まった際にマネージャーからは、「たぶん3か月で終わりますけど、精いっぱいやってください」と言われました。今から考えれば失礼な話ですけどね(笑)。

 番組はヘリコプターで夜景を見るとか、真面目にお芝居を紹介するような感じでしたね。ただ僕が担当したのがセクシー女優さんのお宅訪問で、そこだけが唯一、エロい内容でした。

 そんな中、番組のディレクターが途中で変わって、番組をリニューアルします。まず、昼間の番組のように照明もセットも明るくし、デビューしたばかりのふーみん(細川ふみえさん)や、ギリギリガールズを起用して華やかになりました。さらにセクシー女優さんもレギュラーにします。そして、このディレクターが「面白い子を見つけたから」と連れてきたのが飯島愛ちゃんでした。そこからギルガメはエロ番組としてブレイクを果たすんです。

 ギルガメの収録は隔週月曜日。朝9時に入って1日で2本撮ります。9時30分から全員でホン読み、そして本番とまったく一緒のリハーサル。ゴリゴリにきっちりとしっかり準備をするんです。プレゼントコーナー担当の女の子にもカンペはないんですよ。もし、言葉をつっかえたりすれば、プロデューサーから「何をやっているんだ!」と怒られるので、みんなしっかり台本を覚えてきていました。

 当時、売れっ子で多忙だったふーみんだけには本番中もテーブルの上に台本が用意されていましたが、それでも彼女は、本番では下を見ていなかったです。後で聞いたことですが、サイパンでの写真集を撮影している途中で一度、日本に戻ってきて収録をし、その後にトンボ返りでサイパンに向かったとか。そんな中でも、まったく手は抜いていなかった。