「エロい番組こそきっちり真面目にやったほうがいいよ」

 ギルガメのプロデューサーは、「エロい番組だからこそ、真面目に作らなければ絶対にダメだ」っていう考えを持っていました。大変でしたが、だからこそ番組は成功をすることができたと思うんです。

 最近、若手のコンビの『きつね』に「今度、エロい番組をやることになったんです」とアドバイスを求められました。僕は「なめたり、なあなあにやったりしてはダメだ。エロい番組こそきっちり真面目にやったほうがいいよ」と伝えました。これは僕がギルガメで学んだことなんです。

 当時、ギルガメの人気はいろんな所で感じることができました。僕が電車に乗っていると、男子高校生に「ギルガメのイジリー岡田だ」と気づかれて、「イジリー!」って外から窓をドンドン叩かれました。

 牛丼屋で食事をしていたときには、ガラス越しに男子高校生に気づかれて、「イジリーが牛丼を食っているぞ!」とガラスをバンバン叩かれました。僕はとても怖くなってしまって……食べ終わった後も、ずっと食べているふりをして、高校生がいなくなるまで外には出ませんでした。

 いつの間にか、26年になりますが、毎年のようにギルガメの取材を受けます。ちなみに明後日も、ギルガメ関連の取材を受けることになっています(笑)。本当に伝説の番組ですよね。

イジリー岡田(いじりーおかだ)
1964年9月23日、埼玉県出身。82年、高校生のときに『欽ちゃんの全日本仮装大賞』(日本テレビ系)に出場。以降、裏方の仕事を経て、87年にお笑いコンビ『キッドカット』としてデビュー。90年にコンビ解消。その後、テレビ東京の『ギルガメッシュないと』で大ブレイク。現在はバラエティ番組からドラマ、舞台などで幅広く活躍中。