このお仕事が人間としての成長に繋がっている実感がある

 目を輝かせながら答える姿から好奇心旺盛な様子が伝わってくる。『日日是好日』はお茶の魅力に気付き惹かれていった女性の体験を綴った物語で、黒木華樹木希林、多部未華子が主演で映画化もされている。

「そう思っていたら、『華岡青洲の妻』のお話を戴いたんです。“和”の部分で繋がっているというか、縁があるのかなって思いました」

 『華岡青洲の妻』は江戸時代後期を舞台にした有吉佐和子の小説で、世界で初めて全身麻酔による乳癌手術を成功させた外科医・華岡青洲の物語だ。これまでも映画やドラマで映像化されたことがある。武田さんは今年7月に舞台『華岡青洲の妻』への出演が控えている。

──27歳となったいま、以前と比べて何か変化はありましたか?

「徐々にですが、日々変わってきているとは思います。価値観が広がってきたり、視野も広くなってきたり、自分の好きなものと嫌いなものが明確になってきました」

──視野を広げるために普段からされていることはありますか?

「特別に何かを意識しているわけではないんですが、お芝居でいただいた役を通して色々なことを知ったり勉強したりする機会がありました。そのおかげで自然と視野が広がったと思います。色々な役を通して、俳優としての成長はもちろん、自分自身のことをわかってきた部分もあるので、このお仕事が人間としての成長に繋がっているな……という実感があるんです」

 俳優として様々な経験を積み、ここ数年の武田さんのお芝居からは落ち着きのある大人な感じが伝わってくる。これからも、多彩な役をこなすことによってさらに変化(成長)を遂げていくであろう。

武田玲奈(たけだ・れな)
1997年7月27日、福島県生まれ。B型。T165㎝。2014年にファッション誌「Popteen」のレギュラーモデルとしてデビュー。翌2015年には映画『暗殺教室』で俳優デビュー、『監獄学園-プリズンスクール-』でドラマデビューを果たす。2023年からは福島県いわき市の観光や食の魅力を発信する「いわきツーリズム推進匿名部長」を務める。ゲームバラエティー番組『eGG』にレギュラー出演中。昨年は出演した全話配信中のドラマ『透明なわたしたち』(ABEMA)が話題になり、Netflixにて世界配信中。現在はNHKドラマ10『東京サラダボウル』(毎週火曜22時〜)に出演中。舞台『華岡青洲の妻』(2025年7月10日〜23日@京都四條南座、7月26・27日@久留米シティプラザ、8月1日〜17日@新橋演舞場)に出演予定。

【作品情報】
「武田玲奈10周年記念写真集 SISU」は絶賛発売中。
定価:3,500円(税込)
発行:東京ニュース通信社