2016年に日本テレビを退社後、フリーアナウンサーとしてだけではなく、マルチタレントとして活躍を続ける上田まりえ。今年2月でタレント活動10年目に突入した彼女が新しく2つのことに挑戦する。そこに至るまでの道のり、THE CHANGEを聞いてみた──。【第3回/全4回】

上田まりえ 撮影/冨田望

 上田まりえさんの歌手デビュー曲のタイトルは『はじまる』。

「タイトルは歌詞が全部出来上がってから最後に決めたのですが、すごく悩みましたね。『はじまり』にするか『はじまる』にするのか。本当にちょっとしたニュアンスで、曲のイメージもすごく変わりますし。年齢を重ねていくと新しいことに挑戦することがなかなか難しかったり、腰が重くなったりすることもありますよね。ただ、自分が本当にやりたいと思っていることは、勇気を出せばいつだって始められるのだということを、私も昨年4月にボイトレを始めた時に実感しました。まず0を1にすることって、とても大変なことじゃないですか。もし、うまくいかなかったとしても、挑戦する自体がとても素敵なことだと思っているので、結果がどうなったとしても『はじまる』ことや『はじめる』ことは私自身大事にしたいことのひとつです。その想いを歌に託ました」

 更に、今年は歌以外で、初めての舞台で演技にも挑戦とすることになった。

「日テレのアナウンサーを辞めた理由の一つに芝居をやりたいというのがありました。実は日テレ時代にはドラマ版『デスノート』や『35歳の高校生』など、松竹芸能時代には映画『空飛ぶタイヤ』に、アナウンサー役やリポータ役として出演したことがあります。アナウンサー時代も、ある意味“アナウンサー役を演じている”というような感覚を持って、日々の業務に取り組んでいました。日テレ時代、私にとってゴールデンで初めてのレギュラーが『快脳!マジかるハテナ』というクイズバラエティ番組のナレーターでした。クイズを読み上げるキャラクターの声を担当していたのですが、このことも芝居に挑戦したいという気持ちに大きな影響を与えたと思います」