俳優・キャスター・文筆業と、マルチな道を行く長濱ねる。およそ3年半のアイドル活動時に絶大な人気を得ると、第二のステージではより自由に、心のおもむくままに感性を発揮してきた。表舞台に飛び込んで今年2025年で10年目になる彼女は、少しずつのCHANGEを経て、いまに至る。そんな日々を振り返ってもらった。【第1回/全4回】

長濱の卒業後は、芝居のほか、番組MCやエッセイ、キャスターにも挑戦し、自分の言葉で世の中への思いを伝えてきた。この4月から始まるドラマ『いつか、ヒーロー』(ABCテレビ・テレビ朝日系)では、生きづらい世の中でもがく女性・樋口ゆかりを演じる。ゆかりには「生身の自分として共感できて、好きになれました」と愛着を寄せた。
「ゆかりは児童養護施設で育ったという役なので、はたから見ると壮絶な人生に見えるかもしれません。でもそんな過去も、悲劇とかおおごとと思わないで、受け止めて一生懸命生きてきたんだなと思います。
そして人前では背筋を伸ばして笑顔でいたり、みんなの前ではできるだけいい子でいよう、真面目に生きようと、幼いころから一貫しているところ。そんな彼女の美学を台本から感じて、ゆかりのこともストーリーも好きになりました」