「自分が誰かの希望になれるなら」その思いが長濱ねるの明日をつくる

──しかも、自分にウソをつくというか、役柄としての感情をナチュラルに見せる必要がありますね。

「今回のゆかりも、児童養護施設で育って親への信頼もないというバックグラウンドを、自分の身体で伝えないといけなくて。日ごろから“他人から見た自分の表情”を理解しておかないといけないと痛感しました。もっと客観的な目線を持つことが必要で、そこはまだまだ高い壁で、手さぐり状態です」

──エッセイの執筆に、報道番組のキャスターなど、俳優業以外でも自身の言葉で語る機会が増えました。その言葉から元気をもらっている人も多いと思います。

「自分の言葉で話すことは、お芝居とは全然違って怖く感じるときが多くあります。なのでどうしても慎重に言葉を選んでいるんですが、私自身がもっと世の中を知りたいのと、“若い人に、もっと社会とつながってほしい”という思いがあります。
 自分が誰かの希望になれるならという思いで、頑張っています。だからお芝居でも、どんどんやったことのない役に挑んで、一瞬でも誰かの人生にいい影響を与えられたら幸せです」

長濱ねる 
1998年9月4日、長崎県生まれ。
15年に欅坂46のオーディションを受け、欅坂46とけやき坂46の1期生として活動開始。17年9月からは欅坂46専任となり、19年同年7月30日に卒業。20年7月『セブンルール』(フジテレビ系)のMCで芸能活動を再開すると、俳優業にも挑戦。NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』、ドラマ『警視庁アウトサイダー』(テレビ朝日系)『院内警察』(フジテレビ系)『ウソ婚』(フジテレビ系)『若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私』(日本テレビ系)『アンサンブル』(日本テレビ系)など、多数の作品に出演。23年4月からは『news zero』(日本テレビ系)のパートナーを半年間務めている。同年には連載を単行本化した初エッセイ『たゆたう』(KADOKAWA)も刊行した。
Stylist 市野沢祐大(TEN10)
Stylist Yudai Ichinosawa(TEN10) 
メイク yuko kazama

■放送情報
『いつか、ヒーロー』
ABCテレビ・テレビ朝日系にて、毎週日曜22:15~放送
TVer、ABEMAにて、地上波放送終了後見逃し配信
U-NEXTにて全話配信
出演:桐谷健太、宮世琉弥、長濱ねる、泉澤祐希、曽田陵介、星乃夢奈、でんでん、小関裕太、駒木根葵汰、板谷由夏、北村有起哉
脚本:林宏司
監督:アベラヒデノブ、星野和成、松本喜代美、松浦健志
チーフプロデューサー:南雄大(ABCテレビ)
プロデューサー:小森千裕(ABCテレビ)、比屋根り子(ABCテレビ)、松野千鶴子(アズバーズ)、増田玲介(アズバーズ)
主題歌:「HERO」 石崎ひゅーい(EPIC Records Japan)
制作協力:アズバーズ
制作著作:ABCテレビ
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