これ以上体操を続けたら、あなたは一生、歩けなくなります

ーー中学3年生で、そこまで決意されていたとは、本当に尊敬します。高校生活は、どうでしたか?

「とても、つらかったです。朝から晩まで体育館で練習をして、休みは正月の2日間だけ。先生の指導も厳しくてスパルタでした」

ーー体操はケガのイメージもあります。

「はい。体操は危険な競技です。一歩間違えると大ケガにつながるので、指導が厳しくなるのも、しかたがないんですよね。私の場合、高校3年の最後の大会で、膝十字靭帯を痛めて、しばらく車椅子生活。お医者さんからは“これ以上体操を続けたら、あなたは一生、歩けなくなります”と忠告されました」

ーードクターストップが、かかったんですね。

「はい。それからの日々は最悪でした。ずっと体操一筋だったのが、いきなり何もなくなって……。そんなとき、福岡の筑後地方、福岡市、佐賀市を中心に発行されている雑誌『月刊くるめ』さんから、電話がかかってきたんです」

ーーかつては福岡出身の松田聖子さんや黒木瞳さんも登場されていましたよね。その雑誌で開催される、福岡の女子高生を対象にした『いちご姫コンテスト』も有名です。

「私は知らなかったんですが、学校の友達が勝手に私の写真を送っていたみたいで(笑)。編集部の方が写真を撮りに来られたんです。そしたら翌々号、私が表紙になっていてビックリ。その頃、お弁当屋さんでバイトをしていたんですけど、次の日から行列ができちゃいました」

ーー斎藤さん目当ての客が増えたんですね。

「おかげで私の時給も上がりました(笑)。その後、月刊くるめの『いちご姫コンテスト』で審査員特別賞をいただいて……。さらに、歴代のいちご姫でアイドルグループを作るよ、という話が舞い込んできて、私も参加させてもらったんです」

(つづく)

斎藤恭代(さいとう・やすよ)
1996年4月22日、栃木県出身。アイドル活動を経て、2017年に『ミス・アース日本代表選考会』で優勝。日本代表として世界大会に挑んだ。22年にグラビア活動を始めると、“9頭身美女”として大活躍。23年、24年には、立て続けに写真集を発売した。