なんだかもう、僕の人生やれることは全部やってしまった感じ
20代で芸人、30代で放送作家を始め、50歳を見据えた今、4月から母校・桜美林大学の客員講師に就任することになりました。芸術文化学群という学部で、週1の1コマ、40人の学生さんの前に立ちます。
僕は生まれも育ちも東京都町田市で、子供が生まれて町田で家を買い、「いつか町田で仕事がしたい」と思っていたところに、町田にある桜美林大学学長の畑山浩昭さんにお会いしました。畑山さんは、以前から卒業生の僕をSNSで応援してくれていて、あるとき学長室に呼んでくれたんです。これも奇跡的なめぐり合わせですね。昨年夏前くらいから、ひたすら講義の資料を作ったりしています。教えるというより、学びに行くくらいの感覚……放送作家に見習いで入った頃の感覚に近いです。
大好きな町田で仕事ができるなんて、なんだかもう、僕の人生やれることは全部やってしまった感じがあります。もともと僕はタワマンに住みたいとかモデルの女性を連れて歩きたいとか、ブランド物がほしいとか、そういったこと全部どうでもいいんです。食べ物もなんだっていいし。人間としての生命力がないんですよ。今は家族がいるし家のローンを払うことが仕事をする理由になっていますが、それがなかったら死んじゃってもいいんです。だから僕、すごい高額な生命保険にいっぱい入っているんですよ。いつ死んでもいいように。家族が食いっぱぐれないように。未練はないんです。
佐藤満春(さとう・みつはる)
1978年2月17日、東京都生まれ。2001年、大学時代に知り合った岸学とお笑いコンビ「どきどきキャンプ」を結成し、デビュー。現在は、芸人活動の一方で、放送作家、トイレ・掃除専門家など幅広く活躍。トイレに関する著作も多数手掛け、トイレを愛する仲間と「サトミツ&ザ・トイレッツ」も結成し、音楽活動も行っている。