スポーツは点数や勝敗がはっきりしているが……

 何が正解なのか、見えにくい俳優の世界だからこそ、その自分のマイナスを「受け入れる」のが重要だという。サッカー少年として「結果」のハッキリ出る世界で戦ってきた経験がその発想につながったのだろうか。

「点数とか勝ち負けが出るスポーツの世界って、そこに言い訳は利かなくて、負けは負け、実力不足ってことになるんですけど。

 どうしてもそれがわかりづらい俳優の世界だと、納得できない結果になったとき、つい都合の良い結論に持っていっちゃうんですよね。自分の反省点から目をそむけて楽なほうにいってしまう。それは絶対成長を止めてしまうのでダメだと思うんです」

 言葉の端々から「もっと成長したい」という想いが伝わってくる。そしてそこには同世代の俳優たちとの切磋琢磨もある。

「いろんなところで言ってますけど、綱啓永とはよく一緒にいますね。同世代の俳優の皆さんとも交流が増えて。それはプライベートの楽しさでもあるし、どこか仕事の刺激にもなっていると思います。

 でも、“他の人がこうだから”というのはあまり気にしないようにしています。自分のできること、自分が成長できることに向き合って進んでいけたらと思います」

樋口幸平 撮影/有坂政晴

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ひぐち・こうへい
2000年11月30日生。兵庫県出身。22年、スーパー戦隊シリーズ『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』で主演の桃井タロウ/ドンモモタロウ役を務め、好評を博す。23年にはドラマ『体感予報』(MBS系)で増子敦貴とW主演、国内外の視聴者から支持を得た。最新出演作に映画『ネムルバカ』(3月20日公開)、4月スタートのドラマ『MADDER その事件、ワタシが犯人です』がある。