切れ長で魅惑的な瞳を最大の武器に、繊細な気持ちの揺れも、大胆な感情も伝える俳優・金子大地。ドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)で演じた“マロ(栗林歌麻呂)”や、『腐女子、うっかりゲイに告る。』(NHK総合)の主人公・安藤純にはじまり、昨年は映画『ナミビアの砂漠』で河合優実とガチンコ演技を披露。
 2025年の1月クールに放送されたばかりの井之脇海とのW主演ドラマ『晩餐ブルース』(テレ東系)も好評を持って受け入れられた。昨年からはフリーランスとなり、俳優仲間と演劇ユニットを結成するなど、精力的に進む金子さんのTHE CHANGEを聞く。【第1回/全4回】

金子大地 撮影/有坂政晴

 取材ビルの1Fでエレベーターの到着を待っていると、スッと現れた人物に、とってもフランクに「こんにちは~」と話しかけられた。「こんにちは」と返しながら顔を見てビックリ。これから取材するご本人の金子さんではないか! 

 あまりの自然体っぷりに驚かされたが、その後に改めて始まった屋外での写真撮影で、再度驚くことに。そこには、先ほどのフランクさとは別人の、スクリーンに愛されること必至の“映える”オーラをまとった美しい金子さんが立っていた。

──昨年、デビュー10周年でした。さまざまな人から影響を受けてきていると思いますが、同世代の中で特に大きな刺激を受けた俳優さんはいますか?

「同世代と言っていいのかは分かりませんけど、林遣都さんの芝居がすごく好きです。お芝居の姿勢というか。人に対する思いやりみたいなもの、愛情がめちゃくちゃ強い人だからこそ、ずっと芝居のことを考えられるんだろうなと思います。若手世代の役者さんの中からなら、林遣都さんが僕はナンバーワンだと思っています」