かつての狂犬・加藤浩次の今。そして“これから”

──加藤さんは先日56歳になりました。ご自身は人生を全うするために考えていることはありますか?

「やりたいことを、世間の目を気にせず、やっていこうとは思っています。具体的にやりたいこともありますし」

──それはどんなことですか? 少しでいいので教えていただけませんか。

「いやです(笑)。全然ちっちゃいことですけど、特に言わなくてもいいかなと。ただ仕事でもなんでも、いつ死んでも受け入れられるように、やりたいことをやっていこうと」

──そうした考えは昔からですか?

「全然。ここ何年かでそうなりました。『スッキリ』(日テレ系)が終わったくらいからかな。一区切りついた感じがあって、年齢も年齢だし、やりたいことを後回しにせず、何を言われようが、ひとつひとつきっちりちゃんとやっていこうと思っています」

『スッキリ』後に抱いた生き方への指針を、森永さんが体現している姿を目の前で感じた加藤さん。人生100年時代と言われるが、人の人生は長さでは計れない。「人生の閉じ方」「全うする」とはなんだろうと、考えさせられる。

加藤浩次 撮影/有坂政晴

かとう・こうじ
1969年4月26日生まれ、北海道出身。89年に上京し、佐藤B作率いる「劇団東京ヴォードヴィルショー」の養成所に入団し、そこで出会った山本圭壱と「極楽とんぼ」を結成。同年、吉本興業に入所。93年にネタ見せ番組『新しい波』に出演し、レギュラー番組『とぶくすり』に出演。『めちゃ×2 モテたいッ!』を経て96年より『めちゃ×2 イケてるッ!』が開始、高い人気を誇る。『がっちりマンデー!!』(TBS系)MC、『スッキリ!!』(日テレ系)総合司会など、お笑いの枠に留まらない活躍を続けている。21年からは個人事務所に所属。短編映画制作プロジェクト『MIRRORLIAR FILMS』Season7の1編『Victims』で初監督を務めている。

●作品情報
『MIRRORLIAR FILMS』Season7『Victims』
監督・脚本:加藤浩次
プロデューサー:下京慶子、三輪夕奈、鈴木悌之
出演:矢本悠馬、田辺桃子、奥野瑛太、嶋田鉄太、雛形あきこ
劇場情報:https://theatertable.com/movie/?m=47