1971年のデビューから55周年。コンサートに舞台公演にと精力的に活動し続けている歌手、研ナオコ。「夏をあきらめて」「かもめはかもめ」「あばよ」ほか、数多くの代表曲を持つ傍ら、タレント業や俳優業での知名度も高く、特にザ・ドリフターズとの共演やレギュラーを務めたバラエティ『カックラキン大放送!!』などで人気を誇ってきた。すっぴんからのメイク動画をアップするなど、有名人が自身のYouTubeチャンネルを成功させた先駆けでもある。老若男女問わず支持されてきた研さん。そのTHE CHANGEとは――。【第4回/全4回】

――歌手になると決めたのはいくつぐらいのときですか?
「幼稚園の時です。確実に決めたのは、小学校に上がってからですね」
――のど自慢などにもたくさん出られていたそうですが、幼稚園のときから目指していたというのは、周囲に歌を褒めてもらったからとか?
「テレビを見たりしていて、自分で歌ってみて、歌が大好きだと思ったからです。褒めてもらったとかではないです。歌が好きだから、この好きなことで稼いで家をなんとかしよう、両親に楽をさせてあげようと思いました。一生懸命に働いている母がいて、父は外に出て一生懸命働いている。この両親に楽させてあげたい。そのためには会社員になって稼ぐのでは間に合わないなと思って、中学まで行ったらとにかく早く東京に出て歌手になってお金持ちになる。そして楽させてあげようと」
――東京に出てきたときに驚いたことはありましたか?
「山がない、川がない。土がない」
――(笑)。
「同じ国なのに、空を見ても青くなくて、うちの実家と全然違うし、知らない人だらけ。でもこういうところでやらなきゃ、頑張らなきゃいけないんだと思いました」