子どもが生まれたことはものすごいチェンジ
――第一線で走り続けている研さんですが、改めてご自身の人生において、大きく変化した瞬間を挙げるなら?
「私生活では結婚して子どもが生まれたことは、自分の中ではものすごいチェンジです。人として、子どもに親にさせてもらった。自分も母から生まれてきたんだけど、そこまで深く考えたことはありませんでした。でも自分が子どもを持ったとき、“自分の母もこうやって大変な思いをしてきたんだな。それで一生懸命働いていたんだな”と思いましたし、まだまだ甘いなと感じました。私には2人の子がいますが、母は3人生みましたからね。あと、子どもは自分の所有物じゃない、ひとりの人間として育てなきゃいけないという気持ちは大きかったです」
――お子さんはおふたりともアメリカにいらっしゃるとか。
「私も自分の生きたいように生きたので、子どもたちにもそうさせてあげたいなと。自分のために一生懸命、そして実家の両親、家族のために頑張って働いてきました。そこにプラスして、結婚して子どもが生まれて、自分の血を分けた子どものために一生懸命頑張ろうとなった。そこは大きなチェンジですね」

――いま人生100年時代と言われますけれど。
「わたしは200歳まで生かせていただきます」
――バリバリ舞台に立っている研さんなら、200歳もいけますね。
「仕事がなくなっちゃうとダメになっちゃうからね。仕事が生き甲斐。みなさんもそうだと思いますから、健康に気を付けて、バリバリ仕事してください」
――海外デビューもしたいとお話されていたかと。
「ね。やりたいって言っちゃうんだなぁ、これが」
今年72歳を迎える研さん。200歳まで走り続ける。
研ナオコ(けん・なおこ)
1953年7月7日生まれ、静岡県出身。1971年に「大都会のやさぐれ女」で歌手デビュー。1975年には「愚図」でFNS音楽祭・最優秀歌謡音楽賞を受賞した。「かもめはかもめ」(1978)で日本歌謡大賞放送音楽賞、日本レコード大賞金賞ほかを受賞。ほか数々の大ヒット曲で知られる。歌手活動以外にも、タレントや俳優として幅広い分野で活躍し、近年はSNSでも人気を集める。デビュー55周年の2025年は、記念アルバム『今日からあなたと… Starting today, with you』を発売。9年ぶりの映画主演作『うぉっしゅ』が公開中。
●作品情報
「うぉっしゅ」
監督・脚本:岡﨑育之介
出演:中尾有伽、研ナオコ
配給:NAKACHIKA PICTURES
新宿ピカデリー/シネスイッチ銀座 他 全国にて絶賛公開
(C)役式
公式サイト: https://wash-movie.jp/