助けていただいた命ですからすごく感謝しています
4度の大病を体験されて、やはり変化はあったのだろうか。
「お腹の中は無くなったものがあってチェンジしましたけど(笑)……もちろん、助けていただいた命ですから、この歳まで元気でいさせていただいているのはすごく感謝しています。いまは嫌なことを引きずらずに人生を全う出来ればなって思うし、そういう風に心掛けようかなって思っていますね。それとね、今まで気にしたことがなかったこと、例えば絶滅危惧種の動物のことや地球温暖化といった環境変化についても考えるようになって。微々たることで焼け石に水かもしれませんが、サランラップをもう一回洗って使うとか、そういうことを気に掛けるようになりましたね」

──別のインタビューで「2時間以上は考えない」とお話しされていましたね。
「そう。だから、2時間以上前は過去。若い頃って過去を振り返ったり、老いとか死ぬってことはあまり考えないじゃないですか。その都度都度を謳歌して楽しんでいるから。でも、やっぱり段々歳を重ねていくと、悔やんでも元には戻らないということに改めて気付いたというか。若い頃は現場で監督に注意されても悔やむというよりも、なんとかしようとか吸収しようって気持ちの方が大きくて、それは反省に繋がってたと思うんです。悔やんだところで戻れるならばいくらでも悔やみますけどね」