俳優としてだけでなく、バラエティ番組でも活躍し、順風満帆に見える一ノ瀬颯さん。初の舞台として劇団☆新感線の『紅鬼物語』に出演することも決まった一ノ瀬さんのTHE CHANGEは、初めての挫折から始まった。その後も様々なターニングポイントを迎え、日々成長し続けているようだ。【第1回/全3回】

一ノ瀬颯 撮影/三浦龍司 ヘアメイク/池上豪(NICOLASHKA) スタイリスト/檜垣健太郎(tsujimanagement)

『騎士竜戦隊リュウソウジャー』の主演としてデビューを果たし、大河ドラマ麒麟がくる』やドラマ『119エマージェンシーコール』など様々なドラマに出演しながらも、2021年からは『王様のブランチ』にレギュラー出演し、マルチな才能を発揮している一ノ瀬颯。そんな彼の一番のTHE CHANGEを聞くと、しばらく考えた後、「中学受験に失敗したことです」と教えてくれた。

「中学受験をすることが決まってからも、当時小学生だった僕はそこまで真剣に勉強をしていなかったんです。そもそもあまり勉強が好きではなくて。でも、そのせいで志望校には入れなかったんです。勉強しなかったことが原因なのに、それがものすごく悔しくて、それからめちゃくちゃ勉強をするようになりました。自分がたとえ前向きではなかったとしても、与えられたことに一生懸命取り組むようになったのは、その経験がきっかけです」

 その後、進学した中学では悔しさをバネに成績上位をキープ。

「中学、高校の頃は、常に負けたくないという想いが強くて、テストの結果はなるべく上位であることを自分に課していました。つねに一番を目指せる範囲内にいたいと思ったんですよね。勉強って、結果が分かりやすくでますし、努力次第でいかようにもなることを身に沁みて感じたので、すごくいい鍛錬の時間になっていたように思います」