「もう、生きるコツとか全然わからないですからね」

ーーどんなときに思うんでしょう。

「いっぱい愛されて、いっぱい愛して、これで十分だわ、というときに思うんですけど、でもちょっと待てよと。本も出るし、夏にはめっちゃ丹精込めて作った新曲が出るなとか思ったら、ギリそれまで生きるかみたいな、で、そこまで生きていたらもうそんな生と死のことなんて考えていたことすら忘れてるんです。そんなふうに、リリースのおかげで生きているって感じです」

ーー作品によって生きながらえている。

「そう。自分が棺桶に入ったときに、遺作と呼ばれるものがちゃんとあるのだろうか? まだないなら、それを作ってからじゃないと死ねないな、みたいな。もう、生きるコツとか全然わからないですからね」

 死を意識しているからこそ生が際立ち、エネルギッシュな表現につながっているのだろうかと、アイナさんの話を聞いていると思えてくる。そんなアイナさんにとってのTHE CHANGEを問うと、「カラコン!」と軽快に即答してくれた。

「私、カラコンが絶対に必要だったんですよ。24歳くらいまで。マツエクも絶対に220本しないとあかんと思っていたんですけど、コロナ禍に入ってからやめたんです。裸眼命になったんですよ。コンタクトは透明なもので、マツエクなし。ナチュラル! 黒髪! みたいな。そこで1回、CHANGEしたんです」