柴咲コウは、これまでの活動で視聴者に鮮烈な印象を残してきた。あるときはドラマで、また別のときにはアーティストとして縦横無尽に活躍。90年代から現在に至るまで順風満帆に見える彼女の人生の転機とは?【第3回/全3回】

柴咲コウ 撮影/有坂政晴

 最新作の映画『でっちあげ 〜殺人教師と呼ばれた男』で新たな一面を見せてくれる柴咲コウは、’16年からは「衣・食・住」をテーマにした会社を立ち上げ、環境省の環境特別公報大使に任命されるなど、サステナビューティープロジェクトの活動にも力を入れている。

「俳優の仕事もそうですが、スタートはすべて好奇心なんです。北海道で野菜の有機栽培を始めたのも、寒い土地で化学肥料を使わない野菜作りはできるのかな?という好奇心から。長崎県の佐世保で微生物の力を借りて農業をしている〝菌ちゃん先生〟と出会えたことで、好奇心が加速しました」

 それまでも自宅でハーブなどは育てていたが、本格的な畑は初めての経験。土を耕し、蒔いた種が育って実ったときはうれしかったと頬を緩める。

「手をかけて育てた野菜が実り、食卓に並ぶというのは、心がホクホクしましたね」

柴咲コウ 撮影/有坂政晴