マルチな俳優にして、自身も熱烈にエンタメを愛してきた上白石萌歌。この夏には、小劇場の聖地・下北沢の本多劇場(東京都世田谷区)で新作舞台『震度3』に挑む。10歳から表舞台に立ち、創作の現場で苦楽を味わってきた上白石のTHE CHANGEとは──。【第4回/全4回】

「芸能界でお仕事をされてきて、姉妹同士なので、ついついたくさん親近感を感じてしまいます。生き方もすてきで、ひかりさんのようにカッコよく生きたくて、何でも相談しています」
上白石が「実のお母さんのようです」と慕っているのが石田ひかり。2年前にドラマ『警視庁アウトサイダー』(テレビ朝日系)で初共演して以来の仲だ。このときは上白石が新人刑事の水木直央、石田が彼女の母の水木真由という役柄。上白石姉妹と石田姉妹の妹同士、気心が合うのかもしれない。
「ある作品の感情の起伏が難しいシーンで、なかなかスムーズにできず、すごく時間がかかってしまった日があったんです。ひかりさんに“すごく悔しいです”ってメッセージを送ったら、“人間だもの”って返してくださって。すごく気持ちが楽になれました」