熊本出身の俳優・宮崎美子さんが、熊本県人吉市を流れる球磨川を舞台にした映画『囁きの河』に出演している。災害に見舞われた地元の人々の強さや、川との共生が描かれる本作への思いとは。また、ドラマ、映画、バラエティと幅広く活躍を続ける宮崎さんがキャリアの転機と感じている瞬間、そしてその後に感じたと戸惑いとは…。【第3回/全3回】

宮崎美子 撮影/有坂政晴 スタイリスト/坂能 翆 ヘアメイク/荒木 由希子 (衣装クレジット) •チュニック、ワイドパンツ(TABASA)•赤珊瑚ブローチ、イヤリング、リング(アジュテ ア ケイ)

 熊本県熊本市出身の宮崎美子さん。振り返ると、黒澤明監督の『乱』(1985年)では熊本城での撮影があり、NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(2019年)でも人吉市でのロケがあった。出演作品でも熊本には縁が深い。

「嬉しいですね。今回の『囁きの河』もそうなんですけども、熊本で撮影をすると、その熱意がすごいんですよ。『囁きの河』は、ロケ地の人吉市での上映もあったんですけど、反応もすごかったんです。皆さんも出演されてらっしゃいますからね。“あ、あの人出てる”、“私ここにいるのよ”みたいな感じで盛り上がってくださった。自分たちの映画だという感じなんですよね。あちこちにポスターが貼られてるし、熱いんです。だからこの作品を全国の皆さんがどんなふうに受け取ってくださるか、地元の皆さんも期待してると思います」