「“気が強い”と思われることが多いんですが…」

「もちろん、ネットニュースなどで批判的なコメントを書かれることもあります。

 でも私は、あくまで文字情報として捉えています。“あ、そう思う人もいるんだな”と。ただ、その感情に流されることはあまりないですね。

 こう話すと、“気が強い”と思われることが多いんですが、けっして、そうではありません(笑)。

 それに…正直に言うと、そんな言葉たちよりも、もっと深く傷ついた経験のほうが大きかったので。そのトラウマに比べたら、なんでもない、と思えるようになった部分もあります。

 …1年前の自分は、こんなふうに話せる人間になれるなんて、まったく思っていませんでしたけどね(笑)。人間って、面白いなって思います」

──そうしたSNSに関する考え方、もしくは、強さはどこから来ているのでしょうか。

「私はZ世代で、初めて持った携帯がスマートフォンだったので、SNSがあることが当たり前の環境で育ちました。

 病気で入院していた期間も、SNSで発信し続けることで、同じ障害の人たちとつながることができたんです。お互いに励まし合ったり、便利なグッズを教え合ったり。

 私にとってSNSは、すごくポジティブな世界として、大切なものでした。もちろん、危険な側面もありますが、そこはネットと現実の世界とは違うと、自分の中で切り離して考えるようにしています」

 ネット上の情報を差別化、仕分けることで、SNSと上手につきあっている渡邊さん。そんな彼女は、最大のトラウマと、どのようにして向き合ったのだろうか?

渡邊渚(わたなべ・なぎさ)
1997年4月13日生まれ。新潟県出身。2020年、フジテレビにアナウンサーとして入社。2024年3月末に退社し、以降はフリーランスとしてエッセイ執筆やモデル業、バレーボール関連のMCやメンタルヘルスにまつわる講演など、さまざまな分野で活躍している。フォトエッセイ『透明を満たす』(講談社)、写真集『水平線』(集英社)が発売中。【起業家1年生渡邊渚とREALな社長 - モデルプレス×REAL VALUE】YouTube「REAL VALUE」公式アカウントで配信中!