ヒデちゃんと一緒に“昭和ノリ”になっちゃう
――名曲揃いですが、思い出深い曲は?
「『Wing』が好きだと言ってくださるファンの方が多いですね。個人的には『precious・delicious』も好きです。当時は若すぎて深く考えられなかった歌詞の意味など、大人になってから“あの歌詞、いいなあ”と思うようになりました」
――それで言うと『DO-DO FOR ME』は、かなり刺激的な歌詞でしたよね。
「“始まらないまま始まっちゃった”とか“抱いてみせてよ”なんて、当時は何のことだか分からないことを15歳で歌っていたんですよね。今の時代じゃ考えられないかも(笑)」
――確かに(笑)。だからこそ、ずっと耳に残り続けるという側面もあります。それと、知念さんといえば、『THE夜もヒッパレ』(日本テレビ系)にレギュラー出演していましたよね。
「今年5月に特番で復活しましたが、なんかもうハンディ(カメラ)が来ると自然と隣のヒデちゃん(中山秀征)と一緒に“昭和ノリ”になっちゃうんでよね、当時も今も(笑)」
――ああ! 歌っている方に合わせて、脇でノリノリになっているシーン(笑)。
「そう! “なに、この動きー!?”って思うんですけど、染み付いているものですねえ」
――あの番組は豪華な出演陣というのも魅力でした。
「今振り返ると貴重な経験でした。渡辺真知子さんや庄野真代さん、尾崎紀世彦さんなど、すごい人たちばかりで。生で歌声を聴けてラッキーだったなと」
そんな知念さんが「人生の中でのとても大きな転機だった」と話すのは「結婚と妊娠」。出産自体も大きな転機だったが、“チェンジ”はそれだけではなかったというーー。
(つづく)
知念里奈(ちねん りな)
1981年2月9日生まれ、沖縄県出身。幼少期から沖縄のタレント養成学校『沖縄アクターズスクール』に通い、15歳で上京し、芸能界デビュー。1997年、『第39回日本レコード大賞』最優秀新人賞を受賞するなど、歌手として活躍する他、ドラマやバラエティ番組でも人気を博す。2003年からは主にミュージカルを中心とした女優として活躍する。
知念里奈さんが出演するミュージカル『ある男』は、2025年8月4日~17日に東京『東京建物 Brillia HALL』にて上演。広島・愛知・福岡・大阪でのツアー公演の開催予定。
原作:平野啓一郎『ある男』(文春文庫/コルク)
音楽:ジェイソン・ハウランド/脚本・演出:瀬戸山美咲/歌詞:高橋知伽江
東京公演主催・企画制作:ホリプロ