僕が見たかった青空の杉浦英恋さんは、グループ加入以来その存在感を高め、雲組や全体ライブでも注目を集めてきた。2025年には6thシングル『視線のラブレター』で、青空組(選抜)のメインメンバーに初選出。グループの“顔”として新たな挑戦を続けている。大きな転機となったこの1年の「CHANGE」について話を聞いた。【第2回/全3回】

新曲「視線のラブレター」のMV撮影現場は、鮮やかな照明と緊張の合間に、思い出の光景が交錯する場所だった。
「最初に全員でダンスシーンを撮影した場所が、2年前のデビューシングル『青空について考える』の個人MV、プロフィール写真撮影と同じ場所だったんです。グループに入ったばかりの私は、何をすればいいのかも分からなくて、最初のスチール撮影では緊張しすぎてポーズも全然うまくできず、悔しくて泣いてしまって……。でも、今回青空組で同じ場所に立って、2年前の自分には絶対に見えなかった景色が今は見えているのが本当に感慨深かったです。“あの時はここで泣いてたな”って思い出しながら、今こうして新しい役割を任せてもらえていることに、すごく不思議な縁や成長を感じました」
MVの撮影中、現場には自然体の空気が流れていた。前作のメインメンバーの八木仁愛さんをはじめ、メンバーたちは“変に気を張ることなく”いつものままの距離感で接してくれる。
「落ちサビで横一列になった時、何も言葉を交わさなくても心が通じ合っている感じがして、すごく居心地がよかったです。僕青って、仲の良さがそのままグループの力になっていると本当に思うんです。もちろん切磋琢磨する気持ちもありますが、それ以上に“仲間でいることの楽しさ”とか“安心感”をみんな大事にしています。その空気のおかげで、新しい挑戦にも思い切り踏み出せるし、どんな時も戻る場所があるという気持ちになれるんです」
グループを引っ張る立場として、常に“責任”と“理想”のはざまで揺れる日々。その中で、変わらず胸のなかに“原点”がある。