冷静なツッコミや自然体のコメントが愛され、「家電」や「ガンダム」、「ゴルフ」など、好きを深堀するスタイルが長くバラエティの現場で高く評価される芸人・土田晃之さん。このたび『僕たちが愛した昭和カルチャー回顧録』という自らの幼少期から青春までの様々なカルチャーを振り返る1冊を刊行した。昭和の「クレイジー」な力がいかに土田晃之を作り上げたかがわかる1冊だ。この本にまつわるトークをベースに、土田さん自身の芸人ヒストリーを重ねて聞いた。【第4回/全4回】

土田晃之 撮影/有坂政晴

 ダチョウ俱楽部の上島竜兵さんを中心とした「竜兵会」は『アメトーーク!』で取り上げられ、一般にも知られる存在に。土田さんにとって「竜兵会」は忘れられない場だという。

「一番最初は、『夜もヒッパレ!』(日本テレビ系)っていう音楽バラエティがあって、そこに「太田プロオールスターズ」っていうテイのいい名前の三流タレントを集めたユニットが出てまして(笑)。たぶん1人じゃ勝負できないから、集めたというようなユニットだったんですけど、最初、笑福亭笑瓶さん、ダチョウ倶楽部、松村(邦洋)さん、デンジャラス、ノンキーズ、あとは僕ら…僕がコンビだった頃なんですけど、あとは神無月さん、スマイリーキクチが来たり、まったくオールスターじゃないメンバーで(笑)、当時の若手が入れ替わり出てたんですね。それで、収録終わってから飲み行くのが恒例行事になって、というのが『竜兵会』の始まりですね」