この秋スタートのドラマストリーム『スクープのたまご』で主演する奥山葵。AmazonプライムのCM「ラーメンプログラマー篇」でインパクトを残した注目の俳優だ。演劇学校 アップス・アカデミー在学中の2020年に、BBCとNetflix共同制作のサスペンスドラマ大作「Giri / Haji」に出演、雑誌『SPUR』の表紙にも登場し、話題に。彼女を演技の世界に導いたものは? そして、忘れられない一瞬とは? 【第2回/全3回】

奥山葵 撮影/冨田望 ヘアメイク/山口恵美 スタイリスト/濱田恵(mugico.)

 映画、ドラマとその活躍の場を広げる奥山さん。振り返って「CHANGE」のときは? とうかがうと、「おそらく2か所ある気がします」と丁寧に答えてくれた。

「まず小学生のとき、『ハリー・ポッター』を見た瞬間が一つ目の「CHANGE」だと思います。この道に進むきっかけになった瞬間なんです。
 そしてもう一つの瞬間が高校生のとき。このまま年老いて死んでいくとしたら、後悔しないかな? きっと寂しいんじゃないかな、と思って、何かやってみようと思って、探して入ったのが俳優の養成所だったんです。初めて自分が動いたアクションでした」

 まず、『ハリー・ポッター』の何が奥山さんを動かしたのだろう。

「仲間がいるのが羨ましかったんです。一人じゃない感じがいいなって思いました。最初はたぶん『金曜ロードショー』とかの録画したものを家で見たんだと思うんですけど、本当に雷に打たれたような衝撃を受けました」

 衝撃を与えた大きな要素は魔法というよりも、「仲間」だったという。