どうやったら『ハリー・ポッター』に出られるんだろう

「仲間がいる感じが羨ましかったんだと思います。もちろん魔法そのものの魅力もあるんですけど、仲間。なんかいいなって思いました。
 ただ、振り返れば最初は“魔法使いになりたい”っていう子どもの漠然とした感じでしたね(笑)。でも、あれ?魔法使いにはなれないな、って気づいたところで、じゃあ、どうやったら『ハリー・ポッター』に出られるんだろうと。女優になるしかないのかな、というそんな感じの流れだったと思います。
 あまり人前に出るのは好きじゃなくて、どうすればいいのか、っていうのはあったんですけど、とりあえずお芝居ができるところを探してみようと。それが最初でした」

 養成所に入り、初めてお芝居の世界に触れることになる。

「高校生のときに進路を決めなきゃいけなくて、演技学校、みたいなワードで検索して、一番上に出てきたところに行ってみることにしました。お年玉があったので、受験料が払えたんですよね(笑)。
 でも、親には最初、怒られました。でももう決めたし、申し込んだし行きますみたいな感じだったかなと思います。ただ、いざ行ってみたら、演技ってことも深く考えていなかったので迷うことばかりでした。
 以前に、地元の北海道で市民ボランティアみたいな形でエキストラみたいなのをやったことはあったんですけど、そういうものとは全然違ったので、カルチャーショックは感じましたね」