指原莉乃の背中から学んだ、アイドルとして大切なこと

 指原から学んだことも多いという。

「ファンの皆さまへの対応が、なんというか、ぬかりない(笑)。彼女自身がアイドル大好きだからこそ、どう動いたらファンの方が喜んでくださるかがわかるんだと思います。アイドルの教科書みたいな存在だと思いながら、学ばせてもらいました」

 圧巻だったのは、ステージング。

「コンサートのとき、つい近くのお客さまに目が行ってしまうわたしたちに対し、さっしーが少しアゴを上げるだけで、2階席、3階席の方も“さっしーと目が合った”と感じてくれるんですね。アンコールのときに“一番後ろの人も、しっかり見えてますよ!”と声をかけるとか、見習うことしかありませんでした。ファンの方へ“ありがとう”を伝える方法を、たくさん勉強させていただきました」

兒玉遥 撮影/有坂政晴

 どんなときも応援してくれたファンがいてくれるから、頑張ってこられた。なのに、うつ病による休養からそのままグループを卒業してしまったため、ファンに直接感謝を伝える場を設けられなかったことが、いまでも心残りだという。

「うつ病を患っていたとき、SNSは心に突きささる凶器でした。でもいまは、わたしとファンのみなさんをつなぐ大切なコミュニケーションツールです」