1980年『お笑いスター誕生!!』(日本テレビ系)で注目され、『ものまね王座決定戦』(フジテレビ系)でブレイクしたコロッケ。ちあきなおみや美川憲一のモノマネでお茶の間を爆笑の渦に巻き込んだ彼のTHE CHANGEとはーー。【第2回/全2回】

その後、僕は絶好調だった『ものまね王座』を降板しました。理由はいろいろありました。超人気番組になったからか、現場が変わってきたんです。「あれ?」「おかしいぞ」
「なんで?」と思えることが増えていき、気持ち悪く思えてきたんです。また、1分という時間制限へのフラストレーションもありました。それで、最終的にはプロデューサーとモメてしまうんです。
そこから、2年後に日本テレビのものまね番組に出演するまではテレビの仕事はほぼなくなります。そんな頃に声をかけてくれたのが志村けんさんです。『志村けんのだいじょうぶだぁ』(フジテレビ系)に呼んでくれたんです。ありがたかったですね。
日テレの番組は、タイトルを変えながら20年ほど続きましたが、とにかく新しいものまねのスターを作らなきゃと考えていました。そうしないと全体が盛り上がらないので。
ものまねは“コピー派”と“パロディ派”に分かれます。今は、リアリティ重視のコピー派が多いですね。パロディ派は、ミラクルひかる、坂本冬休み、キンタロー。くらい。僕は、パロディ派です。
だから、ふざけた方向で、ご本人がやらないことをやるようにしています。たとえば野口五郎さんご本人は絶対にあんなことしないでしょ。
40歳ぐらいの頃、ネタに詰まる時期がありました。そこで気づきました。「似てなくていいんだ」 って。「3割似ていて、あとの7割は別の生き物になればいいんだ」 と。