2022年に歌謡コーラスグループ・純烈を卒業し、ソロで活動中の小田井涼平さん。会社員を経てモデル、俳優として活躍し、その後、何もわからぬままに、30代後半から健康センターで歌い踊る純烈に身を投じることに。その経歴を、ユーモアたっぷりの口調で語ってくれた小田井さんの、THE CHANGEとは。【第2回/全5回】

これまで、さまざまなインタビューで「好きなアーティスト」について答えていた元純烈・小田井涼平さんに、取材前の雑談として話を振ったときだった。「岡村靖幸さんとかお好きなんですね」と記者が問うと、火がついたように語り始める。
「好きです! 今回のセットリストに入れようかと思ってるんやけど、岡村さんの曲ってスコアがあんまりなくて。アレンジも独特なので、バンドメンバーにそれを委ねるのはちょっとかわいそうやなと思って。プラス、コーラスがしっかり入っている曲が多いから、ボーカル1本でやるとなるとちょっとスカスカになるのかなって。
マニピュレーターさんが入ってくれれば、いろんな効果音を入れられるからおもしろいんですけどね。それに、みなさんが知っている楽曲のセレクトとなると『だいすき』なんですが、“ヘポタイヤ~♪”の掛け声を子どもに言わさないと意味がないし……となるとアニメ『シティハンター』のエンディングやった『SUPER GIRL』かなあ。『聖書(バイブル)』とか『パラシュートガール』とか好きなんですけどねえ……」
息つくまもなく話す「今回のセットリスト」とは、2026年2月1日に新宿FACEで開催する初のソロライブ「小田井涼平の歌ってんねん!」についてである。日々、いかに観客に楽しんでもらえるか、いかに自分が楽しめる世界観を観客にも共有できるかーーなどの構想を脳内で巡らせていることがうかがえる。
純烈卒業から約3年、それまでライブ活動を封印していたのには、まじめな理由があった。