1990年にTVドラマで俳優デビューを果たし、ドラマ『踊る大捜査線』シリーズ(フジテレビ系)の柏木雪乃役などで注目を集めた水野美紀。2007年に活動を開始した演劇ユニット『プロペラ犬』では主宰を務める。10代からCM、ドラマ、映画、そして舞台と様々なジャンルで活躍を続ける彼女だが、現在までの道のりにはどのような「THE CHANGE」があったのだろうか。【第2回/全3回】

水野さんが出演し、現在放送中のドラマ『娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?』が話題になっている。ママ友のいじめによって娘を死に追いやられた55歳の母親が全身整形を施し、25歳の新米ママとして生まれ変わり娘の復讐に燃える……という物語。水野さんは55歳の母親役を演じるが、第1話では娘を亡くした悲壮感を十分すぎるほどに体現した。
今や、俳優として第一線で活躍する水野さんだが、人生の転機ともいえる芸能界のデビューのきっかけはーー。
「中学1年生の夏休みにたまたま雑誌でオーディションの告知を見つけたんです。当時は福岡に住んでいたんですが、地方予選を勝ち抜くと二泊三日で東京に行ける……というところに魅力を感じて応募しました。だから、絶対に芸能人になるんだというような、そこまでの気持ちはなかったです。もっと漠然としていました」
そんな水野さんがブレイクするきっかけになったのが化粧品のCMだろう。俳優・唐沢寿明さんとの共演で、「ねェ、チューして」という水野さんのセリフが話題となり、第9回新語・流行語大賞の銀賞を受賞した。