日本の演劇をもっと外に開いていきたい

「いま、色々なアジアの演劇がブロードウェイに向かっていく中で、日本だけ全くそこに目が行ってないんじゃないかと思ったんです。日本の演劇をもっと外に開いていきたい、海外公演とかブロードウェイのロングランに繋げていきたい、そのために総力戦で臨むということで、ブロードウェイ在住の友人と一緒に立ち上げたんです」

 オールアウトチャレンジとは“総力戦”という意味だ。今夏、国内での第一回公演が行われ本格的に動き出した。

「いま海外でのプロモーションをしながら、日本からの作品だったり、個のパフォーマーを海外での仕事に繋げようというのを一生懸命やっています」

 『ゴジラー1.0-』など日本のエンタメが海外で高評価を得ている昨今、水野さん自身はもちろん、日本の演劇界も大きなCHANGEを迎えることを期待したい。

 一方、プライベートでは2017年に結婚し、その翌年(2018年)に第一子を出産。産休期間を経て、仕事復帰後も様々な役柄を演じ、10月7日にスタートしたドラマ『娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?』でも母親役として圧巻の演技を見せてくれている。

 そんな水野さんにとって俳優としてのターニングポイントとなった作品といえば、“怪演”という評価を定着させた 『奪い愛』シリーズが挙げられる。そして、この作品での振り切った演技のきっかけとなったのが、「産休」だったという。

(つづく)

水野美紀(みずの・みき)
6月28日、三重県生まれ。1987年に中学1年生で受けたオーディションをきっかけに芸能活動を開始。1997年放送のドラマ『踊る大捜査線』シリーズ(フジテレビ系)などで注目を集める。2007年に演劇ユニット『プロペラ犬』を旗揚げ。以降も、ドラマ『探偵が早すぎる』シリーズ(読売テレビ・日本テレビ)、『奪い愛』シリーズ(テレビ朝日系)などに出演。ドラマ以外でも占いバラエティ番組「突然ですが占ってもいいですか?」(フジテレビ系)に出演。『私の中のおっさん』、『水野美紀の子育て奮闘記 余力ゼロで生きてます。』などのエッセーを上梓。来年2026年度前期のNHK連続テレビ小説『風、薫る』への出演も決まっている。

【作品情報】
火ドラ★イレブン『娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?』
毎週火曜日 よる11時~11時30分 カンテレ・フジテレビ系全国ネットで放映中
出演:齊藤京子 水野美紀 白岩瑠姫(JO1) 大友花恋 香音 小林きな子 峯岸みなみ 水島凛 内藤秀一郎 竹財輝之助 新川優愛 ほか
原作:あしだかおる・アオイセイ『娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?』(ぶんか社刊)
脚本:川崎いづみ
演出:松嵜由衣 酒見アキモリ 木内健人 田中章一
(c)カンテレ
公式サイト: https://www.ktv.jp/musumenoinochi/