ひとつの「CHANGE」となった作品『ストーカー・誘う女』

 雛形さんにとって、グラビア時代は、自身のキャリアを切り開くための重要な時期だったと話す。そして、キャリアを振り返ったとき、その後の俳優としての大きな転機になった作品があるという。

「たぶん皆さんが俳優・雛形あきこと聞いて、まず最初に思い浮かぶのは、私がストーカー役を演じたドラマ『ストーカー・誘う女』(TBS系/1997年)だと思うんです。それまでもお芝居をやらせてはもらっていたんですけれども、“雛形あきこってお芝居をやってるんだ”と多くの方が認識してくれたのは、この作品だったと思います。そこまではグラビアやバラエティのほうが目立っていたので、『ストーカー・誘う女』でようやくお芝居の面を知っていただけた。一つの“CHANGE”となった作品ですね」

 俳優・雛形あきことしての認識が高まった作品だ。

「それまではグラビアやバラエティ番組での反響、反応みたいなものが圧倒的に多かったんです。“写真集が売れたよ”という声をいただくのも、もちろん嬉しかったんですけれども、このドラマをやったことで、“お芝居見たよ”、“面白かったよ”、という反応をいただけるようになって。とても嬉しかったですね」