芸人としてはもちろんのこと、タレント、俳優、YouTuber、果ては俳人、アーティストと多彩な活躍を続ける千原ジュニア。かつて呼ばれたジャックナイフの異名より、いまでは3児のよきパパのイメージのほうが強くなっている。そんな千原ジュニアさんの、まさにTHE CHANGEの連続の半生を聞いた。【第1回/全4回】

千原ジュニア 撮影/河村正和

「あ、どうも、よろしくお願いします」

 普段からテレビなどで見せているのと同じ、フラットな雰囲気をまとったままに、ジュニアさんは現れた。吉本興業の養成所である大阪NSCに15歳で入所し、実兄・千原せいじとお笑いコンビ「千原兄弟」を結成。現在、“芸人”という枠にくくれない活躍を見せているジュニアさんだが、中学時代は進学校の雰囲気になじめなかった時期があることを明かしている。

――ジュニアさんにとって、最初の人生の転機はいつになりますか?

「最初に自分で変えた、変わったというのは、中学1年生で学校に行かなくなったときでしょうね」

――自分で“変えた”。

「行かないのも勇気がいりますから。“もう、学校行かんとこ”と決めたときから、いまの自分の人生が始まった気がしますね。当時は、あの時期特有の神経むき出し感というか、すべてが痛くて触れられたくないといった感じでした。えらい暗黒の中に入ってきてしまったなと思いましたけど、あのまま“イヤやけど、無理して頑張るか”と学校に行っていたら、いまこうしてここにはいないでしょうし、芸人にもなっていないと思います」