確かな演技力で、数多くの映画やドラマに出演している俳優・山田裕貴。今年は主演映画が3作続くなど、俳優としてめざましい活躍が続く。そんな山田さんの「THE CHANGE」とは──。【第3回/全4回】

山田裕貴 撮影/冨田望

「HiGH&LOW」では鬼邪高校の頭である村山良樹役でその存在感を発揮し、ドラマ『先生を消す方程式。』での怪演が話題となり、さらに近年では『ゴジラ-1.0』や『キングダム 大将軍の帰還』、月9ドラマ「君が心をくれたから」など、主演、脇役を問わずどんな役でも多彩に演じ分ける山田裕貴さん。そんな山田さんにとって、2025年は自身の役者のキャリアの中でも特別な一年になるであろう。なぜなら、7月から10月にかけて主演映画が3作も続くからだ。

また、映画『木の上の軍隊』では堤真一さん、『ベートーヴェン捏造』では古田新太さん、『爆弾』では佐藤二朗さんと先輩俳優との共演が続いている。

「芝居をやっている間はそのことに一生懸命で、役を演じている時は自分だと思っていないので“誰かから学ぼう”という意識もなくて。自分がそこから何を学べたかということは後々気づいていくことが多いんです」と話す山田さんに、約5か月間で映画3本を撮ったという怒涛の撮影期間を乗りきった今思うことや、役者として、一人の人間として大切にしていることなどを聞いた。

――先輩方との共演は、ご自身の役者人生の中でどんな刺激や学びになりましたか?

「一緒に取材をさせてもらう中で感じたことは、みなさんそれぞれが生き方を確立していらっしゃって、自分が正しいと思っている信念に対してまっすぐに生きている方たちだなということでした。それに、どの方との共演もとても楽しかったですね。

その“楽しい”は楽観的な方ではなく、先輩方とご一緒することで、僕ができないことや『自分はこういう戦い方ができるんだ』ということに気付けたので、そういった意味でも楽しかったです」