俳優として目指す憧れの先輩は…
──さすが綱さん(笑)。ご自身の状況を、お友達やマネージャーさんに相談されたことは?
「自分が直面している壁とかしんどさって、意外と友人には言えないもので。ただ、家族だけにはネガティブな言葉も打ち明けていましたね。それで消化できた部分もあったし、支えてもらったなと感じています」
自身との葛藤や、演技に向き合ったつらい撮影の日々。綱さんにとって大きな支えとなり、俳優としての指標となったのは、『恋愛のすゝめ』の共演者である橋本じゅんさんの存在だったという。
「じゅんさんは一緒に芝居をするシーンも多くて。自分が出られていないシーンでも、僕の演技を見てくださるんです。そして、“ここはもう少しこうしたら?”と、意見を言ってくださることもありました。普通は自分も関係しているシーンにだけ言及することが多い中で、作品全体を視野に入れて周りと言葉を交わしてくれる。こんな俳優さんはなかなかいないし、とても勉強になりました」
──それは憧れてしまいますね……!
「撮影がすべて終わった後もご飯に連れていってもらったり、連絡をいただいたりと本当にお世話になりました。こんなに温かい方に初めてお会いしたし、いつかまたご一緒したいと思った先輩ですね」
──橋本さんの姿を見て、自分もこんな俳優さんになりたいと思いましたか?
「なりたいですね! なれるかはわからないですけど(笑)」