本当に幸せを感じる時間

「エリカとのシーンは翠が一番素に戻れるシーンだと思っているんです。長い付き合いの友だちと気兼ねなく喋る……年相応の砕けた翠が出ていると思います。水崎さん自身もすごくサバサバと気持ちの良い方でいらっしゃって。しかも一緒のシーンの多くが家呑みのシチュエーションだったので、雰囲気もワチャワチャした感じで、演じていてすごく楽しかったです」

 このドラマのテーマのひとつに、「翠にとって、本当の幸せを見つけること」があるが、ご自身にとって“本当の幸せ”とは? と問うと、少し表情をやわらげ、こう答えてくれた。

「なんでしょう。でも、幸せだなって思うのは大好きな犬と一緒にいる時間だったり、幼馴染や学生時代の友だち、まだ何者でもなかった頃の自分を知る人たちと共に過ごす時間だったり…。そういう時には本当に幸せを感じています」

 多忙な日々の中で心穏やかに過ごす時間が本当の幸せということなのかもしれない。そんな宇垣さんも今年34歳になった。40代に向けての目標を尋ねてみるとーー。

「私自身は年齢でどうこうっていう考え方はあまりしないんですけど、過去の自分より良くなっていればいいなとは思います。周りの諸先輩方も“20代より30代の方が楽しいし、30代よりは40代の方が楽しい”と仰っていて、その言葉にとても勇気づけられました。私も後輩にそう言えるような30代後半、40代を過ごせるように頑張りたいなと。挑戦することを止めない、常に変化を求める人間でありたいと思っています」

 テレビ局を退社後、現在はドラマ出演やラジオパーソナリティーを務めるほか、連載コラムや書評などの執筆業も行うなど幅広く活躍する宇垣さんは、幼い頃から大の読書好きだったという。

(つづく)

宇垣美里(うがき・みさと)
1991年4月16日生まれ、兵庫県出身。2014年4月にTBSに入社。アナウンサーとして数々の番組に出演し、2019年3月に同社を退社。現在はフリーアナウンサー、俳優としてドラマやラジオ、雑誌出演のほか「宇垣美里の人生はロックだ‼」(週刊プレイボーイ)、「宇垣総裁のマンガ党宣言!」(週刊文春)などの連載コラムで執筆業など幅広く活躍している。ドラマ出演作に『明日、私は誰かのカノジョ』、『シンデレラ・コンプレックス』、『1122 いいふうふ』、『財閥復讐~兄嫁になった元嫁へ~』など。YouTubeチャンネル「宇垣美里 妖怪 全てエッセイに描いてやるからな女」を開局。ニッポン放送Podcast番組「宇垣美里のスタートアップニッポン powered by オールナイトニッポン」パーソナリティ、TBSラジオ「アフター6ジャンクション2」水曜パートナーを担当中。2026年放送&発売予定のイザナギゲームズ×日テレ×AX-ONによるオリジナルゲーム&TVドラマ『AKIBA LOST』にも出演。

【作品情報】
木ドラ24『できても、できなくても』
テレ東ほかにて 毎週木曜深夜24時30分~25時 放送中
原作:朝日奈ミカ(シーモアコミックス)
出演:宇垣美里 山中柔太朗 樋口日奈 /古屋呂敏 水崎綾女 ほか
脚本:加藤綾子 松下沙彩 中西秋
監督:高橋名月 富田未来
(c)「できても、できなくても」製作委員会
公式サイト: https://www.tv-tokyo.co.jp/dekideki/