これまでドラマ『ばらかもん』(フジテレビ系)や『恋のすゝめ』(TBS系)など多数の作品に出演し、大活躍中の俳優・綱啓永さん。2025年11月13日には、新宿歌舞伎町“トー横”を舞台にした演劇『Too Young』が開幕予定だ。約1年半ぶりとなる舞台出演に向け、現在は稽古漬けの毎日を送っている。そんな綱さんの仕事のモチベーションの源とは。【第5回/全5回】

綱啓永 撮影/有坂政晴

 オフの時期には友人との時間が最も大切だと話す綱さん。一方で、仕事の弱音を吐けるのは家族だけという。連続ドラマ単独初主演作となる『恋のすゝめ』の撮影時において、重圧を支えてくれたのは両親だった。

「ネガティブな言葉って意外と友達とかには言えない人間なんです。でも、家族になら真っ先に言えるし、それで弱気になった部分も解消される気がする。母は“無理しないで頑張って”って話を聞いてくれるし、父は会うたびに“頑張ってるかー!”って僕の頭をガーッとかき回してくるんです(笑)。正直照れくさいけど、そういうのってすごくパワーをもらえるんですよ」

 11月に控える舞台に備え、稽古の日々を送る綱さん。そんな中でのストレス発散法を聞いてみると、「実家に帰ること」と即答する。

「家族はいつも“本当にしんどくなったら、辞めていいんだから”と心から言ってくれるんですけど。でも、もし本当に僕が辞めちゃったら泣いちゃうんじゃないかな。そう思うと、逆にもっと頑張ろうと思えてくるんです。僕は家族の喜ぶ顔が見たくて頑張っています。それくらい、家族の存在は力になっているんです」