1999年に劇団モダンスイマーズを旗揚げし、心の深いところに刺さる数々の作品を上演してきた劇作家で、演出家の蓬莱竜太。繊細な感性と、自然体の魅力で、人々を魅了し続ける俳優・吉高由里子。新作舞台、パルコ・プロデュース2025『シャイニングな女たち』で初タッグを組む2人の、THE CHANGEとは──。【第1回/全4回】

吉高由里子・蓬莱竜太 撮影/北浦敦子

 蓬莱竜太が生み出す作品に、ずっと心をえぐられ、いつか出演したいと熱望してきた吉高由里子が、主演舞台のパルコ・プロデュース2025『シャイニングな女たち』で演じるのは、他人のお別れの会にまぎれ込んでビュッフェを食べて帰る行為をくり返している女性。

 いつものようにまぎれ込んだら、そこは大学時代、ともに汗を流したフットサル部の仲間の告別式だったというところから、物語は動き出す。

——吉高さんは以前から蓬莱作品への出演を熱望されていたそうですが、稽古を控えた、いまのお気持ちは?

吉高由里子(以下、吉高)「願ったりかなったりという経験がこれまでの人生であまりないので、嬉しいけど、なんだか恐ろしいことでもあるな、というふうに思っています」