北山宏光と渡辺大――同世代であり、ともに若い頃より表舞台に立ってきた2人の俳優が、昭和の名匠と名優が残した大作で舞台に立つ。その名作『醉いどれ天使』に込めた2人のプライドと、本当の友人のようにリスペクトし合える仲、そしてそれぞれの人生の中のTHE CHANGEを聞いた。【第2回/全4回】

北山宏光・渡辺大 撮影/有坂政晴

 俳優として、アイドルやアーティストとして……芸能界で異なる道を歩んできた2人は、渡辺大が1984年生まれ、北山宏光が1985年生まれの1歳違い。長身の渡辺と笑顔がチャーミングな北山のコンビは、本物の“兄弟感”すらある。舞台『醉いどれ天使』で初共演する同世代の2人は、全く「壁がない」仲だと気さくなトークで語ってくれた。

――お2人は今回が初共演ですが、相性はいかがでしょうか?

渡辺「不思議と、初めて一緒にやるという感じがしなかったです。初日から馬が合って、稽古もかなり早い段階からスムーズに入っていくことができました。方向性が違うってことが全くなくて、“それだ!”とお互いの表現に共感できる瞬間が多くて。北山くんのやっていることがすごく理解できますし、反応もすこぶる良くて、稽古が本当に楽しいです」