北山宏光と渡辺大――同世代であり、ともに若い頃より表舞台に立ってきた2人の俳優が、昭和の名匠と名優が残した大作で舞台に立つ。その名作『醉いどれ天使』に込めた2人のプライドと、本当の友人のようにリスペクトし合える仲、そしてそれぞれの人生の中のTHE CHANGEを聞いた。【第3回/全4回】
北山の芸能界入りと渡辺の俳優デビューは、奇しくも同じ2002年。そこから2人は、第一線で活躍し続けている。20年にわたる表舞台の日々で、変わったこと・変わらないことを聞いた。
――これまでの芸能生活を振り返って、ご自身の人生における大きな『分岐点』になったと感じる出来事はありましたか?
渡辺:北山くんは変わらないんじゃない?
北山:結構、岐路はありましたよ。そういう時って、二択になって目の前に現れるんです。一番大きかったのは、“格好よく突き通していくかどうか”を決めた時でした。CDデビューをした26歳の時に、人前に出る時のスタンスを決めたんです。
――二択というと、どのような選択肢が?
北山:やっぱりアイドルだから、24時間キラキラした“スター然”とした格好いい存在でいるか、それとも大衆的で親しみやすい方がいいか、の二択でした。