多くの人に愛されるスーパーグループ・TRFのDJにしてリーダーのDJ KOOさん。近年ではテレビバラエティでの活躍も目覚ましいKOOさんのTHE CHANGEとは?

DJ KOO 撮影/弦巻勝
DJ KOO 撮影/弦巻勝

【全2回の第1回】

 皆さんの中には、「DJって、ラジオでしゃべるディスクジョッキー?」と思っている人もいるかもしれませんが、僕がやっているのは、クラブやディスコでお客さんが楽しく踊れるように、曲のテンポを合わせたり、ノリのいいトークをしたりする、言ってみれば“盛り上げ係”です。

 ロックミュージックが大好きだった僕は、大学に入った頃から新宿のディスコでDJをしながら、やがて、久保田利伸さんや早見優ちゃんの曲のリミックスなどの制作もやらせてもらうようになりました。

 これらは、どちらかというと裏から音楽を支える仕事ですが、すごく充実した日々を送っていました。

 それが小室哲哉さんとの出会いで、一気に表舞台へ躍り出ることになるのだから、人生は分かりませんね。

 僕がDJとして参加している『TRF』は、YU-KIがボーカルで、SAM、ETSUE、CHIHARUがダンサーのグループ。でも最初は、何をすればいいんだ!? というのが正直な気持ち。

 だって、お客さんの前でパフォーマンスするときにはもう、DJの仕事は終わってるんですから、やることなんてないわけですよ(笑)。

 小室さんからは「魅せるDJとして、何がアピールできるか考えてみて」という、抽象的な言葉。

 僕は必死で「魅せるDJ」を考えました。そこでたどり着いたのが、ドレッドヘアでカラフルな服をまとい、機材のつまみを回すしぐさをオーバーアクションでやるというスタイルなんです。小室さんや僕が求めるカッコ良さと、それまでやってきたDJとしての自分との間で、葛藤がなかったと言ったら噓になります。

■DJ KOO(でぃーじぇい・こー)
1961年8月8日生まれ、東京都出身。トータルCDセールスが2200万枚を超え、今なお多くの人に愛される『TRF』のDJ、リーダー。幅広いジャンルの音楽に精通し、アニソン、ゲーム音楽、J-POPなど、さまざまな分野で活躍中。