『光る君へ』でも共演した佐々木蔵之介がバディ役

 『盤上の向日葵』では高杉真宙さんは若手刑事、そのバディ役は佐々木蔵之介さん。

「ずっと蔵之助さんと二人でバディだったので、蔵之介さんのリズムと僕のリズムでやりとりしていくシーンがとても多く、とても影響を受けました」と話すほど常に2人のシーンが多い。そして、2人が並ぶとNHK大河ドラマ光る君へ』を思い出させる。吉高由里子さん演じるヒロイン・まひろの弟の藤原惟規を高杉さんが演じ、佐々木さんはまひろの夫の藤原宣孝として出演していた。

©2025「盤上の向日葵」製作委員会

「実は大河の撮影のときにはあまり蔵之介さんとお話しできていなかったので、今回いろいろなお話をさせていただけたことは本当に幸運だと思っています。
 地方ロケで1週間ほど宿泊した時は、蔵之介さんと毎晩食事をご一緒させていただきました。僕が印象に残っているのは、やはり舞台の話。蔵之介さんが出演している舞台を見ていますし、僕がやっていた舞台も見に来てくださっていて、やっぱり舞台が好きだなぁ……とか思いながら、2人で舞台の話ばかりしていましたね」

――熊澤尚人監督からのアドバイスは「台詞を速いスピードで喋って」とのこと。その意図は何だったのでしょう?

「指示の意図についてはっきりは聞かなかったのですが、映像を見た時にその指示の意味をしっかり感じました。坂口さんと渡辺さんお二人の演技がすごく濃密で、そのぶん、刑事側がスピーディであることで、濃密さとスピード感という対比がそこにあったんです」