現役時代から現在の野球解説者まで、常に前向きかつ快活な発言で周囲を楽しませてきた“絶好調男”中畑清さん。ときに冗談を交えつつの語り口が人気だが、一方でプレーの細かな機微までしっかり言及する、野球の目利きでもある。今回は敬愛する長嶋茂雄さんから、MLBの頂点にのぼりつめた大谷翔平選手、自身のCHANGE、そして愛する野球の未来まで、たっぷりと語ってもらった!【第3回/全10回】
──横浜DeNAベイスターズの監督になるとき、長嶋さんから何か言葉をかけてもらいましたか?
「相談に行ったら、“明るく楽しい監督になりなさい”って言われたんだよ。考えられないアドバイスだよね。“清、お前はね、とにかく明るく楽しい監督になりなさい”って。ただ、それも金言ですね。私はそのとおりに4年間やりました」
──当時のDeNAは毎年のように90敗以上する弱小球団でしたが、就任当時の印象はどうでしたか?
「そのときは、もうどうしようもないチームだったね! まともな選手は三浦大輔ぐらいだったよ。親会社も“改革”って言っていたけど、現場に対する愛は少しも感じなかった。
ただ、南場智子オーナーは、こっちのことをすごく理解してくれた。やっぱりプロ野球界初の女性オーナーになるだけはある人だなって思ったね」