70歳を過ぎた現在の体力維持法「誰かに指示されたり命令されて練習するのが嫌いだからさ」

──ベイスターズは来シーズンから相川亮二監督になります。初年度はどうなりそうですか?

「ちょっと心配なんだよね。相川は人がいいんだけど、良すぎて困るんじゃないかと。監督はときに冷酷にならなきゃいけないから、相川は優しすぎるんだよね。裏方をやらせたら最高にいい男なんだけど」

──ご自身としては、もう一度監督をやりたいと思いますか?

「そういうチャンスがあるなら話は聞いてみたいと思うけど、そんな簡単なものじゃないしね。70までなら考えたけど、もう体力的なこともあるし」

──体力維持のためのトレーニングは、なにかされているんでしょうか?

「今はジムに行ってて、チョコザップに通っているんだよ。あれ、トレーナーがいないのがいいんだよね(笑)。誰かに指示されたり命令されて練習するのが嫌いだからさ。だいぶ筋肉も戻ってきた」

 DeNAの監督時代は成績こそ不本意な結果で終わったが、その後、日本一に輝くチームの礎を作ったことは高く評価されている。それも、自身が強くなれたという、アテネ五輪での監督代行経験があったからこそなのだろう。

つづく

なかはた・きよし
1954年1月6日、福島県生まれ。駒澤大学を経て、75年に読売ジャイアンツに入団。79年に一軍に定着し、「絶好調男」としてファンから人気を博す。84年のオールスターゲームでは二打席連続のホームランを打ち、一塁手として7年連続のゴールデングラブ賞に輝くなど、中心選手として活躍する。89年に現役を引退。野球解説者として、歯に衣着せぬ語り口で人気となる一方、読売ジャイアンツのコーチ、横浜DeNAベイスターズの初代監督など、指導者としても日本球界に貢献してきた。