1974年のデビューから52年目に突入。解散・休止・メンバーチェンジもなくコンサートツアーを続け、昭和・平成・令和と3つの時代を駆け抜けてきたTHE ALFEE。2024年にはNHK「紅白歌合戦」にも出場し、ライブチケットは軒並みソールドアウト。古希を超えて再ブレイク中の彼らが、最新アルバム『君が生きる意味』をリリースした。楽曲への想い、バンド人生における「CHANGE」の瞬間に迫った。【第4回/全4回】
昭和が終わり、平成、令和へと時代が変わっても、着実に活動を続けてきたTHE ALFEE。そんな彼らが「最大の転機」と語るのは――。
高見沢 「大きなCHANGEでいえば、40周年。僕らが還暦を迎えた10年前ですね。60歳になって、逆に僕らに振り向いてくれる人が増えてきた気がするんですよ。それって、かなりCHANGEでしたね。
で、70歳になってまたCHANGEですから。年を取ることは悪くないな、と。20代、30代のときに見向きもしなかった方たちが、60歳までやって、やっと振り返ってくれるというのは、長くやる意味がそこにあるなって思いましたよ」
坂崎 「40代、50代ぐらいは、なんかスルーされてたみたいな(笑)」
高見沢 「まだやってるんだみたいな」
坂崎 「アルフィーは知ってるけど、そんなに興味を持ってくれるんじゃなくて。もちろん、コンサートに来てくれるファンの方は、毎回のように来てくれるんですけどね。
一般的には、“またアルフィー、テレビ出てるんだ”ぐらいの感じだったんじゃないですかね。新たに“コンサート行ってみようかな”という人は、そんなに多くなかったと思うんですよ。それが60歳になるとね、“40周年で、60歳でまだやってるんだ”って」
高見沢 「ちょっと見てみようかって。その頃、子育てが終わって、ある程度、生活の目処が立ってきた方が、またコンサートに来て下さるとか。そういうことが増えてきましたね」
坂崎 「“おなかの中からずっと聴いてたから……”と、お子さんと一緒に来てみたら、昔とまったく変わってなかった。さらにおバカ度が増してる(笑)」
――12月には今年度の「文化庁長官特別表彰」も受賞されました。
高見沢 「大変栄誉なことで、うれしかったです。でも、僕ら以上にファンの方がすごく喜んでくれて、うれしさが2倍になりましたね。今このタイミングで、いただいたのは長くやってた僕らの音楽が認められたってことですから。今後の活動の励みになりました。
一つの音楽の形態――バンドで、ロックサウンドで、コンサートで拳を上げるとか、そうしたことが、それまでなかったと。“そういうものを作り出したのは、アルフィーが最初で、ポップスとロックの土壌を耕し続けてきている。だから、もらって当然なんだよ”というようなことを言ってくださる方がいまして、なるほど!と」