山田洋二監督×吉永小百合主演作「私の出番は数シーンだったんですけど、不安しかなくて、“これじゃダメだ”と…」

「そうですね。21年に撮影に入ったんですが、3週間ほど山口県に滞在したんです。約10年ぶりの映画のお仕事だったということもあって、お芝居に関して自信を持てなかったんです。ちょっとプレッシャーも感じてしまい、あんまりうまくいかなかったなって。その後に山田洋次監督の映画の話をいただいたんです」

──それが2023年に公開された『こんにちは、母さん』だったんですね。

「吉永小百合さんの主演作で私の出番は数シーンだったんですけど、不安しかなくて、『これじゃダメだ』と思ったんです。それで演技の勉強を始めたんです。いつ俳優のお仕事が来るか分からないですけど、それに備えるということで」

――久々にお芝居をやられて、どんな感じだったんですか。

「昔は大手の事務所に入っていたということもあって自然と仕事をいただけたし、10代から20代の頃は若かったし、勢いでやっていた部分もあって(笑)。演技のレッスンもほとんど受けたことがないまま、いきなりドラマや映画に出ていたんです。だから、どこかフワッとしていたんですね。

 その後、結婚して芸能界のお仕事の休息期間を経て、復帰したとき、以前のように事務所のバックアップもないし、年も年だったので、若い頃のように、ノリのような感じでやっちゃいけないなって。それって失礼だなって思ったんです。そこで、“演技って、こうだよね”って感覚をつかみたいなって思ったんです」