1990年に太田プロから独立「すっかり仕事がなくなった太田は家でずっとゲームをやっていましたね」

 芸能界にはそこまで強い意思を持って入ったわけではなく、本当の夢はお嫁さんでした。家のことをしっかりやって、旦那さんを立てて、三つ指ついて「おかえりなさい」って感じが理想の結婚生活だったんですよ。結局、結婚はしましたが、イメージしていたお嫁さん像とはだいぶ違う感じになってしまいましたね(笑) 。

 性格だって私はもっと、おっとりしていたはずなんです。たぶん……いや、自分では今でもそう思っています。でも、芸能事務所の社長として日々の仕事に追われるうちに、気がついたら性格も変わってしまったようです (笑) 。

 1990年に爆笑問題は太田プロから独立することになります。すっかり仕事がなくなった太田は家でずっとゲームをやっていましたね。「何かすればいいのに……」とは思う一方で、「この人は一般的な社会生活には向いてないな」ってことは分かっていました。

 そもそも太田は、皆さんがテレビで見ているような人ではないんです。テレビでたくさん話して、たくさん暴れているときって、スイッチがオンの状態です。ふだんはスイッチオフの状態なので、とにかくおとなしくて、社交性はまったくない。普通に会社に就職するなんて絶対に無理だと思います。

 それに、足し算と引き算ができない。でも、なぜか方程式は独自の方法で解きますけど (笑) 。まあ、1桁の足し引きはさすがにできますが、2桁だと考えて、結局は間違えるときもあります。3桁だとかなり考えて、だいたい間違えます (笑) 。

 ただ、そんな話を私がいろんな所でしゃべっていたら、ある週刊誌に「算数ができないから、日芸に裏口で入った」って書かれてしまって……。できないのは、割り算であって、足し算と引き算はできます。そして、日本大学芸術学部の受験科目に数学はありません (笑) 。

つづく

太田光代(おおた・みつよ)
1964年東京生まれ。株式会社タイタン代表取締役社長。タレント活動を経て、1990年に同じプロダクションに所属していた『爆笑問題』の太田光と結婚。1993年に「タイタン」を設立した。

『社長問題!私のお笑い繁盛記』
太田光代・著
爆笑問題からウエストランド、橋下徹元大阪府知事までを擁する芸能事務所『タイタン』の女社長・太田光代による、細うで繁盛記! 降りかかるトラブルの解決法など、経営者としての側面に光を当てた一冊。文藝春秋から税込価格1650円で絶賛発売中(構成・石戸諭)。