事務所を作るときも“同じマインド”「やらなくて後悔するなら、やって後悔しよう」

 気づけば大所帯になってきた、タイタン。タレントを事務所に所属させる際、かなりガチガチの契約書はありますが、間違ったことをしなければ、できるだけ伸び伸びとタレント活動をやってほしいと思います。日本って本当に笑いの種類がすごく多くて千差万別。もちろん、私にも笑いの好みはありますが、私がピンと来なくても、マネージャーが「面白い」って言えば、それはきっと面白いんだろうなって考えていますし、売り出す側は、自分が面白いと思っているものでないと売りづらいですからね。

 結果としてタイタンのタレントは毒舌の芸人が多くて、少し変わった文化人のタレントも多いです。そもそも人を笑わせることで、自分が落ち着くとか、ホッとするとか、幸せを感じるとか、そんなタイプってわりと心の底では平和主義が多いんじゃないでしょうか。

 これまでタイタンの社長としては、どうにか頑張って来られたんだと思っています。ただ、私の人生を振り返ると、頑張ってもどうにもできないこともありました。

 たとえば、私は母親が信仰する新興宗教の活動に巻き込まれた宗教2世ですし、計8年に及ぶ不妊治療を受けても良い結果は出ませんでした。ただ、そんなどうにもならないことを前にしても、やるだけやって、ダメならダメだと受け止めることで、さまざまな問題を乗り越えて来られたんだと思います。とにかく、やらないでダメだったってことは嫌なんですよ。

 事務所を作るときだって、同じマインドでした。「やらなくて後悔するなら、やって後悔しよう」って。結局、私のやってきたことって、それがすべてなんです。

 ムダなことは一つもありませんでした。

太田光代(おおたみつよ)
1964年東京生まれ。株式会社タイタン代表取締役社長。タレント活動を経て、1990年に同じプロダクションに所属していた『爆笑問題』の太田光と結婚。1993年に「タイタン」を設立した。

『社長問題!私のお笑い繁盛記』
太田光代・著
爆笑問題やウエストランドから、橋下徹元大阪府知事までを擁する芸能事務所『タイタン』の女社長・太田光代による、細うで繁盛記!降りかかるトラブルの解決法など、経営者としての側面に光を当てた一冊。文藝春秋から税込価格1650円で絶賛発売中(構成・石戸諭)。