おじさんたちがイヤがる仕事を率先「ゴールドマン・サックスの人と違って、全然華々しくないんですよ」
──コールセンターでの経験はいまにつながっているんですね。
「そうですね。コールセンター業務って、おじさんたちはイヤがるんですよ。パソコンを打ちながら客の話を聞いて記録に残したり対応したりするのって、面倒臭いじゃないですか?
そういうの、“私が全部やります”みたいな感じでのし上がっていったから、ゴールドマン・サックスの人と違って、全然華々しくないんですよ。
でも、外資系金融で、肩書き的には部門のマネージャーまで行ったから、世の中にはこれを“エリート”って言う人もいるのかなって」
──謙遜されていますが、外資系金融企業でマネージャーまで行くのは、能力がないとできることではないと思います。
「外資系の企業って、すごい大企業だと思うじゃないですか? でも私のいた日本法人とかって、いわゆる中小企業ですよ。どこの外資系も日本法人はそう。特に金融はそうで、中小企業でいう課長さんのことを外資系だとマネージャーって呼んだりするし。
あと、一般的に金融機関の営業部門って、割と簡単に役職もらえるんですよね。やっぱり、外に出ていくとき役職があると箔がつくので。だから、自分のことを大した人間だと思ったことは1回もないです」
──ただ、発言に説得力があるので“外資系金融エリート”という肩書きにギャップを感じる人はいないと思います。
「ずっとコールセンターで説明ばっかりしていたから、説明するのはうまくなりましたから。それで私は自分のことを“代理咀嚼業”と呼んでいるんです」
──咀嚼業! たしかに、難しく考えがちな経済やお金のこと、とてもわかりやすく解説しています。
「難しいことを、いかに噛み砕いてわかりやすくお話するかというのが、私に課せられたミッションだと思っているんです。私自身も自覚していますが、経済学者でも経済評論家でもないし、私くらいしゃべれる人は、どこの金融機関にもいっぱいいるんです。
ただ、同じぐらい頑張ってる人たちから、“同じような仕事してきたニクヨがちゃんと活躍してるな”って思われたくて、誠実にやっていこう、とは思っています」
上品な語り口での、わかりやすい解説が人気のニクヨさんだが、こうした謙虚な人柄も、支持される一因なのだと改めて実感した。
(つづく)
肉乃小路ニクヨ(にくのこうじ・にくよ)
1975年5月23日生まれ、千葉県出身。経済愛好家、コラムニスト、ニューレディ。渋谷教育学園幕張高等学校から慶應義塾大学総合政策学部に進学し、大学在学中の1996年に女装を開始して、ショウガールやゲイバーのママとして勤務。証券会社、銀行、保険会社と、経済やお金にかかわる職歴を生かして「経済愛好家」として、さまざまなメディアで独自視点のマネーハック(お金の効率的な工夫)を発信中。
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