“直感”に惹かれて以降、10年もの付き合い「脳内で会話します」
――子供の頃からぬいぐるみが好きだとか、ぬいぐるみがないと眠れないといったタイプだったのでしょうか?
「それが全然違うんです。それまでぬいぐるみなんか一切興味なかったんですけど、妻と家電を見にヨドバシカメラへ行った時、そこにあったぬいぐるみと瞬間的に目が合ったんです。“こいつ連れて帰ったら、人生良くなるな”という直感があった。それがもちちゃんで、そのまま肩に乗せて連れて帰りました(笑)」
それから約10年もの間、もちちゃんは心を落ち着かせる存在になっているという。
「寝る前には必ずもちちゃんたちと喋ってます。“今日こんなんあってんけど、どう思う?”とか、脳内で会話しますね。ほんなら答えくれるんで、“分かった。じゃあそうしようかな”って。変な話ですけど、案外こういう時間こそが大事なんだろうなと思ってます。自分と向き合えてる気がする。
おそらく、ぬいぐるみを通して自分と対話することで、モヤモヤしていたこともスッキリするんやと思います。僕の場合たまたまぬいぐるみなだけで、話しかける相手はペットボトルでもなんでもいいのかもしれませんけどね」
中西さんがいつも明るく、楽天的な陰にはぬいぐるみたちの存在もあった。
(つづく)
■作品情報
『いまのところ』(双葉社)
著:中西茂樹(なすなかにし)
発売日:2026.02.18
予価:1,650円 (本体1,500円)
判型:四六判
ISBN:9784575320510

